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深刻化する大工不足
2024年07月09日
主に木造住宅の建築や修理をする大工の数が大幅に
減少しています。1980年代には90万人以上いま
したが、その後は減少傾向が続き、現在はピーク時の
3分の1の30万人を割り込んでいます。
なぜ、大工が不足しているのか。その原因は住宅産
業の変化があるようです。多くの大工は「一人親方」と
呼ばれる個人事業主です。1980年代頃までは、大工
の多くは客さんから直接注文を受けて棟梁として弟子
を使いながら家を建てていることがほとんどでした。年
収も3000万円を超えるような棟梁をいました。バブ
ル崩壊で住宅着工数が減少し、広告を多用する住宅メー
カーに消費者の注文が流れるようになります。住宅メー
カーは、建築を工務店に委託。さらに工務店は個人事業
主の大工に委託し、大工は2次下請けとして家を建てる
ことが多くなってきたようです。
現在、個人事業主の大工の4割は年収400万円未満。
日本の平均年収よりひくい状況です。仕事がきついわりに
収入が少なければ大工の職を選ぶ人は当然減ります。国や
業界が力を入れて、まず大工を要請する訓練校を整備して
技能を持った大工を要請し、大工の日当いわゆる給与の水
準を上げていかないと、大工という職業が埋没してしまう
気がします。